和歌の気化した土地、とくに肉と血とたしか紀の川
わかのきかしたとちとくににくとちとたしかきのかわ
脳断つ斧鉾の反りかた、柄はしっくりと。一人屈し、蝿たかりその子炎伝うの
のうたつおのほこのそりかたえはしっくりとひとりくっしはえたかりそのこほのおつたうの
会話殺したい夢想噛む歯痛。事終えた答え、男大破向かう。背いた白怖いか?
かいわころしたいむそうかむはいたことおえたこたえおとこたいはむかうそむいたしろこわいか
2015年2月5日、和歌山男児殺害事件。中村桜洲容疑者22歳、工業高校中退無職。親は高野山大学教授で地元の区長でもある。家は桜色。
たぶんおそらく絶対に間違いなく親がクズ。親や土地の力が強い環境で拗らせると大変なことになるという一例。せめて働いていればきっと余ったエネルギーも発散されただろう。でもどうも精神疾患を診断されうるような状態であったというし、孤独にならざるをえなかったのだろう。それで日々各種武器を振り回して何かを振り落とそうとするのだけれど、振り落とそうとすればするほど周囲の視線がまとわりついたろう。
しかし、この事件はなんだか分かりやすい。分かってしまうから、彼に同情し、憐れに思い、蔑む。どうしようもなく醜い。なんだこれは?現代に起きていいことだったのか?
生きながら地獄を見させられた子の血が白熱した炎となって、彼と彼を放っておいた奴らを焼きますように。