会社に50%くらい馴染んできたと思っているが、これは変化であって成長ではない。これ以上会社組織に同調すれば、思考の自由を明け渡す危険が高まる。
一人で目的を追求する場合、何かあったときには自分一人だけの責任になるが、組織の目的と自分の目的を一致させると、責任は会社組織全体に拡散するため負担が軽くなる。負担の少なさから、フットワークが軽くなり、会社全体の目的にそぐわない要因への攻撃に踏み切ることに躊躇いがなくなる。全体に属している自分と他を比べたとき、他は簡単に矮小化する。本当は、互いにどこにも属さない自分と他という個別の人間が対等に存在している。
対等な2つを比べるには、常に多くの時間を必要とする。思考の試行錯誤を重ねること自体が唯一の解決策であり、ときには、どちらかを切り捨て、どちらかを選びとらなければならない状況にも追い込まれる。この切羽詰まった状況において発揮される前進する力こそが自由であって、組織に同調し、既に決まった答えに同調することは思考停止に他ならない。