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生活するために書くブログ

「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM ナッツビート」レビュー

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まずかったので、レビューを書く。

UCCの商品を今後一切避けるために、そしてUCCへの深い怒りを記憶に留めるために・・・。

 

<条件>

・粉(中細挽き)16g、熱湯150ml程度、ペーパードリップ

・抽出終わりの薄い部分はカップに入れないようにした

 

 パックを開けて粉を嗅いだ瞬間に、おいしくなさそうと感付いてしまった。「ナッツビート」と謳うからには、粉の時点で近いイメージの香りがするものだろうと期待したが、何の香ばしさもなく、前に怖いもの見たさで味見したアーミーグリーンのような安くて気分が悪くなる匂いがして、がっかりした。

 抽出時にガスが少し出たが、豆が膨らむことはなかった。まあパックのコーヒー粉でそんなに膨らんだりしないのだろうから、ガスの少なさをあげつらってもしょうがないのだろうけれども。また、ガスの多さは、豆の新鮮さを示す指標のひとつでしかなく、味に直結するとは限らないので、そこは許せた。

 抽出を終えてみてまず驚く。ナッツ感がかけらもない。その辺の安い喫茶店が出すコーヒーと同じ、コーヒーの風体をしているが、香りのない黒い液体があるだけ。当然、口に含んでみてもナッツを感じない。もともとコーヒーは豆であるから、どのように淹れても、豆の感じはあるもので、このコーヒーには、コーヒーの前提条件から生じる豆らしさしかなかった。

 

 総じて、質の悪い製品に、きれいな皮を着せて少々高く売っている。質の悪いものを、スタンダードだといって売るならまだしも、質が良いように繕って売るのは罪深い。コーヒーの会社としてそれでいいのか。初めてコーヒーを飲んだ人が、コーヒーってこんなものなんだと思って、以後コーヒーを飲まなくなって、コーヒーの業界が縮んでいく未来を中の人も描いているだろうか。コーヒーのおいしさを覚えさせないようにして、質の悪いものを、これはいいものなんだと言い聞かせて、消費者を飼い殺そうとしているようだ。

 

今これを書いているうちに、コーヒーが冷めてきたのだが、冷めたコーヒーを飲んだ後に、ほんの少しナッツの香りが鼻を抜けるようだ。ナッツビートとは?と首をかしげるほどにささやかだ。製品の開発者は、これを「ナッツビート」と命名されることに良心の呵責を覚えているのではないかと心配になる。UCCの中の人がかわいそうなので、これ以上UCCの製品を買わないことで助けてあげようと思う。